先日、一年ほどごぶさたしていた美容院に足を運んだ。
どうしてだろう、美容院という場所ほどウワキしたい場所はない。
それはきっと、美容院の数がコンビニ以上に多いからだ。なんとなく気分を変えたくて、新しいお店に入ってみる。そうして別の人にハサミを入れられると前の店には戻りづらくなるのだ。
案の定「ずいぶん久しぶりですね」と言われ、バツが悪い。けれどこうして戻ってみると、店の好きポイントと再び出会うことができる。たとえば窓から見た景色や、シャンプー台の座り心地。流行りの曲ではなく落ち着いたインストゥルメンタルがかかっている。それが実にいい。
「出戻りって気まずいな」は無用の感情かもしれない。
人間って振り幅が大きい。華美にしたいときもあれば自然体がいいときもある。さっぱりもしっとりも経験したい。どちらも行き来していいのだ。
もうひとつ最近の話をすると、間に合わせで使っていたオイルをやめて「ももいろネイル」のオイルに出戻りを果たした。「オイルを変えただけでこんなに違うの?」を実感しているところである。
記事/月野みちえ